【ニュース】羽田新規発着枠 米国側仮決定
羽田空港の新規発着枠について米国側の航空会社への12枠の割り振りを仮決定した。申請時の各社の路線は以下の通り。
アメリカン航空(AA)
1.ダラス(B777-200)
2.ロサンゼルス(B787-8)
3.ダラス(B777-200)
4.ラスベガス(B787-8)
1.シカゴ(B777-200)
1.ワシントン(B777-200)
4.ロサンゼルス(B787-10)
5.ヒューストン(B777-200)
5.グアム(B777-200)
デルタ航空(DL)
1.シアトル(A350-900)
5.ホノルル(B767-300ER)
6.ホノルル(B767-300ER)
1.ホノルル(A330-200)
2.ホノルル(A330-200)
3.ホノルル(A330-200)
※数字は希望順
以上のように合計19枠の申請が出されていたが、アメリカン航空に2枠、ユナイテッド航空に4枠、デルタ航空に5枠、ハワイアン航空に1枠の計12枠に対し仮決定した。
決定した路線は、JALとのコードシェアをしているアメリカン航空、ハワイアン航空は赤、ANAとコードシェアしているユナイテッド航空が青、日本の航空会社とコードシェアをしていないデルタ航空は緑で示した。
今回申請されている路線は全て成田で運行されているものであり、そのまま羽田へとシフトするものと見られる。僕の考えでは少しデルタ航空はまだしも、ユナイテッド航空に4枠も振り分けたのは少し多すぎる気がしますね。アメリカン航空は2枠だけ、そしてハワイアン航空が1枠のみと考えると4枠は流石に多いと感じてしまいます。デルタ航空に関しては以遠権で運行しているマニラ線、シンガポール線がどうなってしまうのかが気になるところ。シンガポール線は直行便でフルサービスキャリアで安いといえば、やはりこの以遠権フライトなどで残して欲しいが厳しいかな?また、ハワイアン航空はアメリカ合衆国運輸省に異議申し立ての準備に入ったと21日報じられました。もう1枠昼間の発着枠が欲しいということでしょうが、ホノルル線はデルタ航空にも仮決定がされていますのでデルタ航空を削ってハワイアン航空に認めるぐらいしか選択肢がないと思われます。
羽田路線と成田路線の現在
アメリカン航空(AA)
羽田(HND)
ロサンゼルス(B787-8)
成田(NRT)
ダラス×2(B777-200)
ロサンゼルス(B777-200)
シカゴ 週3(B787-8)
羽田
サンフランシスコ(B787-9)
成田
シカゴ(B777-200)
グアム×3(B737-800)
ホノルル(B777-200)
ヒューストン(B777-200)
ロサンゼルス(B787-9)
サンフランシスコ(B777-200)
羽田
ロサンゼルス(B777-200ER)
成田
ホノルル(B767-300ER)
シアトル(A350-900)
マニラ(B767-300ER)
羽田
ホノルル 週10 (A330-200)
コナ 週3 (A330-200)
成田
ホノルル(A330-200)
参考
羽田
ニューヨーク(B777-300ER)
サンフランシスコ(B777-300ER)
成田
ホノルル×4(B767-300ER&B787-9)
コナ(B767-300ER)
グアム(B767-300ER)
シアトル(B787-8)
ロサンゼルス(B777-300ER)
サンディエゴ(B787-8)
ダラス(B787-9)
シカゴ(B777-300ER)
ボストン(B787-9)
ニューヨーク(B777-300ER)
羽田
ホノルル(B787-9)
ロサンゼルス(B777-300ER)
ニューヨーク(B777-300ER)
シカゴ(B777-300ER)
成田
サンフランシスコ(B777-300ER)
シアトル(B787-8)
ニューヨーク(B777-300ER)
ヒューストン(B777-300ER)
シカゴ(B777-300ER)
日本の航空会社への配分はまだわからないが、こちらも成田からのシフトする路線があることが予想できる。ただし、成田発着の国際線は乗り継ぎの利用も多いため、JALやANAはすべての成田発着の路線を移行されるとは考えにくい。
ここからは日本の航空会社が羽田発着の北米路線をどう展開していくのかを考察していきたい。配分だが、今回は傾斜配分はなく、JAL、ANA共に6枠づつと予想する。JALは6枠のうち、シカゴ、ボストン、ホノルル×1、ロサンゼルスは羽田移管と予想、シカゴ、ボストンに関しては、利用者も見込め、アメリカン航空は羽田路線としては運行していない点から羽田移管。ホノルルは以前JALはホノルルの羽田発着枠をニューヨークに明け渡していて、本来は羽田発着のホノルル便は運行したいはず、少なくとも1便、多くても2便といったところだろが羽田への移管はあり得る。ロサンゼルスはJALの北米初路線であり、利用者も多いので、羽田、成田でダブル運行といったところではあると思う。残りの2枠はワシントンD.C.、ラスベガスに新規就航と予想。ワシントンD.C.は政府関係者などビジネス利用者が見込める点、ラスベガスはアメリカン航空が申請していた為。余った成田発着では新路線として長年JAL就航の噂が立っているマイアミへの就航となると予想。
ANAの方はワシントンD.C.、サンフランシスコ、ヒューストン、シアトルは羽田へ移管すると考える。ワシントンD.C.に関してはJALと同じ理由。サンフランシスコは現在ユナイテッド航空が運行しているので実際微妙だが、やはりビジネス利用者は多いので移行するならサンフランシスコかな。ヒューストンはユナイテッド航空の申請が通らなかったのでほぼ確実に羽田移管をすると考える。シアトルはデルタ航空が移行してANAもそれに応じて羽田へシフトJALはまだ開設したてなので移行しないと予想。ホノルルに関してはA380が羽田へ発着できないのでそのまま成田(羽田が動けば確実に羽田移管すると思うが…)。残りの2枠に関しては予想の難しいところ、1枠はサンノゼあたりは移行してもおかしくはないとは思いますが…。新規路線を1枠とすると、やはりユナイテッドのハブ空港でもあるニューアークあたりが新路線としては妥当。空白地帯を埋めるという面ではアメリカの大陸中央付近のデンバーやオマハ、オクラホマシティ、ダラスあたりだろうと予想する。また、この空白地帯埋めに関しては空いた成田発着枠での開設も考えられる。
この羽田新規発着枠で成田空港のアメリカ路線が弱くなってしまうことは避ける必要性があると考える。ただ、同じ都市を複数の航空会社で運行している路線も多いのでそこは羽田、成田で分けて、運行する事も必要。それは航空各社と空港と連携していただきたい。就航都市の数が減ってしまうことを出来るだけ避けていく必要は成田にはあると思う。