787とともに…

航空好きの私が趣味で撮影した写真や航空業界のニュースについて様々考察していきたいと思っています!航空好きの皆さんと楽しめるようなブログを作っていきたいです!

関西の3空港のあり方

今回題材として取り上げさせていただいたのは関西の3空港のあり方です。2019年5月11日に神戸空港の発着枠の増加は決定したものの伊丹空港神戸空港への定期国際線就航は見送られています。堅調な伸び率の訪日観光客に対して、対応が遅かなりがちの行政。もっと有効的にこの3つの空港を活用していただきたいものです。

 

ひょうご経済+|経済|神戸空港、規制緩和で合意 発着80回、運用1時間延長

 

関西には大阪国際空港(以下伊丹空港と記す)、関西国際空港神戸空港の3つの空港があります。現在のところこの3つの空港は伊丹空港は国内線専用、関西国際空港は内際兼用空港、神戸空港は定期便では国内線のみで、国際線はチャーター便のみ。この状況が長い間続いています。昨年9月の台風の影響によって一時的に関空連絡橋が閉鎖され、利用者約7800人が丸1日以上空港島に取り残されたことは記憶に新しいのではないでしょうか?この影響によって関空発着の国際線は中部や福岡などへと次々とダイバードしていました。中部や福岡にも受け入れには限度があります。東京の成田、羽田は常に発着枠は埋まっているためなかなか対応が難しい状況へと国内エアラインをはじめ、海外エアラインも混乱の渦へと巻き込んでしまいました。欠航なども相次いでいました。旅客便は台風上陸から17日経過した21日に99%の運行が再開したものの、貨物便に至ってはANAなどの被害を大きく受けた会社は2ヶ月以上かかっていたのが現実。日本では台風をはじめ、地震、火山噴火など自然災害の多い国であります。そのため、危機管理という面でも空路は陸路とともに重要なインフラの1つであることは間違いありません。空港はそれぞれで国内線、国際線と振り分けるのは時代遅れであると私は思うのです。ですから、伊丹空港の再国際化はリスク分離のためにも必要であると考えます。今回の関西空港が使えなくなるという最悪の事態に備えるという面でも、また東京に国際線が集中している現状から見ても、大阪からの国際線増便、乗り継ぎ性の向上という面でも定期国際線は必要であると私は考えます。東京では2010年10月に羽田空港を再国際化したのです。これも「成田潰しだ」との意見が上がったものの、現在成田は発着枠に多少の余裕ができたことで、新規の路線が就航することができ、また、世界的に中心地から遠い、遠いと言われてきた(主に日本人から)成田ではなく羽田発着の便を選択できるようになったことは大きく、ビジネス利用者を焦点に置き利便性やサービスを追求するフルサービスキャリアは羽田、観光客を焦点に置き低価格を追求するローコストキャリアは成田と棲み分けができつつあります。東京の空港に関してまた詳しいことはまた機会があれば記したいと思います。

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橋下徹大阪府知事が府知事時代には伊丹空港廃港論というのが一目置かれていましたが、これは旅客機がジェット化された1964年から言われており、度々騒音問題などによって廃港にして欲しいという要望は多くあったが、この橋下徹大阪府知事がこの廃港案を提案した時は予想外の答えが地元から返って来ている。税収減を危惧した伊丹市などが反対したのである。もともと関西国際空港が開港した際に廃港する予定でしあった伊丹空港関西国際空港が開港した際も政府に懇願して伊丹空港の廃港を免れているのである。ただし、伊丹空港には発着制限や時間制限があり使い勝手が悪いというのも事実です。そのための規制緩和は時代とともに実施していくべきでもあるのです。近年の旅客機は以前のジェット機とは比較して相当騒音は抑えられています。私は24時間とは言わないものの、7時から21時までだと少々短いので、朝1時間、夜に1時間延長するとさらに便利になると考えます。特に朝早くと夜遅くにはBOEING787などの低騒音機のみの発着に制限するなどし延長を検討してみるのもまた一つであると考えます。

 

神戸空港は現在スカイマークをはじめ、ANAAIR DO、Solaseed Airが就航しています。チャーター便実績を積み上げて定期国際線を目標としています。ですが、発着制限が60便、今回の発着制限の増加で80便とまだまだ少ないのと国内大手の日本航空は就航路線がない上、ANAに至っても羽田便のみ。その点を考慮すると海外アライアンスの航空会社の参入は難しいところであり、どうせ参入するのなら、国内が充実している伊丹空港の方が望ましいと考える。スカイマークは現在成田発着の国際線を計画しているので、就航しさらに実績を積み重ねていけば就航する可能性はあり得るし、可能性は他と比べれば高いのかと。今回は発着枠の増加だけではなく夜11時まで運行が可能になったとのことで、羽田9時台の出発便が期待されるとともに新規路線が期待されています。

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今回の決定はなんとも中途半端なもので伊丹空港に至っては何も変化はなく残念でありました。国際線は関空だけでは昨年の台風のことも考えるとリスクは高すぎます。25年には大阪で万博が開催され、さらに関空の利用者は増える見込みです。空港の整備にはどうしても時間がかかってしまいます。ですので早期の伊丹空港神戸空港の国際化は決定しなければならないのです。同じ結果にならないためにも。