【ニュース】アシアナ航空売却決定
錦湖アシアナグループは、今朝ほどアシアナ航空の株式を市場に売却することを決定した。僕はまさか、財閥側がアシアナ航空を売却するとは思っていなかったので、衝撃でした。
錦湖アシアナグループの60パーセントの売り上げを占めているアシアナ航空を売却することとなった。韓国では、大韓航空のナッツリターン事件以降、同国の航空業界は混乱が続いている。今回、同国第2位の規模を誇るアシアナ航空も例外ではなく、財閥の支配による疑問符は度々上がっており、競争激化によって2018年の平均稼働率は5割以下、顧客のマイレージポイントなどの不正会計などの問題が生じており創業家出身の会長(朴三求)が経営から今年3月に退任した。アシアナ航空自体の問題だけでなく、近年、財閥全体での計画性の無いM&Aによって資金繰りが悪化しており、再建のためにアシアナ航空の株を売却することを決定。アシアナ航空は2018年12月期では世界的な航空景気の回復にも関わらず赤字に転落。今後の展開がどのようになっていくのかが注目される。日本路線ではアシアナ航空を始め、傘下のLCCエアソウルとともに地方空港からの韓国路線も運行しており、もしも、撤退という形を取ることになれば日本の地方空港への打撃も考えられる。あくまでも僕の予想では機材縮小により、A380の撤退やB767-300、B747-400の早期引退などが考えられる。それに伴う路線縮小なども検討されることでしょう。
2019年4月現在、アシアナ航空は羽田、成田、関西、中部、新千歳、福岡、仙台、宮崎、那覇から仁川、羽田、関西から金浦、那覇から釜山を運行中。また、エアソウルは成田、関西、新千歳、福岡、静岡、富山、米子、広島、宇部、高松、福岡、那覇から仁川を運行している。
【撮影記】3月1日 〜南半球での超大型機の輝き〜 @SYD
新年度がスタートするまでの間バタバタしており、更新が遅れてしまいました。今回は1ヶ月以上前のシドニーキングスフォードスミス国際空港での撮影の模様です。
シドニーキングスフォードスミス国際空港には羽田空港のような展望デッキがないので、全てガラス越しの撮影となり苦労しました…。
今回は3月1日に撮ったものを紹介していきたいと思います。
QANTAS A330(VH-EBF)
カンタス航空のA330の旧塗装。20年までに新塗装へと変更中。
タイガーエアオーストラリアの機体!日本ではタイガーエア台湾なら見ることができますね。
Virgin Australia B737-800(VH-YIQ)
Virgin Australiaは日本路線はありませんが、過去にはVirgin Atlanticが成田-ロンドン線を運行していましたが数年前に撤退。是非とも復活してほしいものです。
Emirates B777-300ER
こちらは羽田にも飛来するエミレーツの777。
QANTAS A380-800(VH-OQJ)
こちらは旧塗装のA380。まだまだ旧塗装多めだった気がします。
QANTAS B737-800(VH-XZB)
こちらのB737もまだまだ旧塗装が多めにいました。
QANTAS LINK DHC8-Q400(VH-LQF)
こちらは日本ではANAでも導入されているDHC8-Q400。やっぱり小さくてかわいい!
着陸してきました!A380!迫力がすごいです!
QANTAS B747-400ER(VH-OEE)
今度の着陸機はまたまた、超大型機B747!
SKYTEAM塗装!アライアンス塗装はやっぱりいいですねぇ!
QANTAS B737-800(VH-VZA)
カンタス新塗装バージョンのB737!簡略化されどんどん疾走感が増し続けるカンガルー!
American B787-9(N835AN)
アメリカン航空もこの塗装はとてもお気に入り!
A380がこの1枚の中に3機も存在!シドニーは超大型機の最期の輝きを見せている数少ない空港だと思います。
Virgin Australia B737-800(VH-YFU)
Jet Star A320(VH-VOK)
海外で見る日本の航空会社を撮影するとまた特別感がありますね。
SINGAPORE AIRLINES A380-800(9V-SKZ)
こちらはA380ローンチカスタマーのシンガポール航空のA380。シンガポール航空もこの機材は使いづらかったらしく、3機を売却しています。
こちらは新塗装のA330。ウイングレットのところの小さなカンガルーがキュート!
CHTHY PACIFIC A330-300(B-HLS)
キャセイは赤字は解消傾向にあるがLCCまで手を出す余力はあるのですかね?大丈夫かと少し心配しています。
Virgin Australia B777-300ER(VH-VPF)
オーストラリアからの国際線も運行しているヴァージンオーストラリア。今後の路線拡大はどうなるのか気になっています。
Emirates A380-80(A6-EUL)
シドニーから離陸していくA380-800、4発か機には双発機にはない美しさが!
QANTAS B737-800(VH-XZM)
こちらは旧塗装、エンジン部分のロゴもいいんですよね!カンタスは!
Emirates B777-300ER(A6-ENM)
EXPO2020の塗装機でした!日本では25年に大阪で開催される万博。
空飛ぶJAL787!
Vanuatu B737-800(YJ-AV8)
見たことない塗装のがと思って機内でも撮影してました。バヌアツ航空!
ニュージーランド航空 B787-9(ZK-KZQ)
真っ黒な塗装で話題のニュージーランド航空!シダの葉が特徴的!
QANTAS A380-800
QANTAS LINK B717-200(VH-NXE)
レアもののB717を導入しているB717。まだまだ現役で活躍していってほしいものです。
QANTAS B737-800(VH-VTK)
QANTAS A330-300(VH-ERY)
one world塗装のカンタス!
ASIANA A380-800
またもやA380!
A380をたくさん見れて面白い撮影でした。数年前に閉鎖されてしまった展望デッキで見たかった…。ガラス越しはやはり難しいですね。
【撮影記】 2月25日 〜QF26に乗る前に〜 @HND
25日に国際線ターミナルでQF26便に乗るまでの撮影です。
SKYMARK B737-800(JA73NP)
最近同じ香港をハブとしている香港航空の吸収を計画しているそうですがどう動いていくのか、動向を気にしています。
まだ現役のレジ番8000番台の767、日々の記録が重要ですね。
ANA A320neo(JA136A)
新機材の投入によって全体的に機材年齢も若く、快適だと思っているベトナム航空。僕はA350よりもB787の方が好きなんですがね。日本路線はA350が多い気がします。
もうそろそろ運行終了のセレブレーションエクスプレス。
AIRBUSの記念すべき1万機目の機材です。
このロゴシャークレットになっててカッコいいなぁ!
アメリカン航空のこの塗装はものすごく好き!模型欲しいですね…
JAL B767-300(JA602J)JAL DREAM EXPLESS 90
遂に模型が機内販売で発売されることが決定致しました。買いに行きたい!
エアカナダ B777-300ER(C-FIVS)
旧塗装のエアカナダ機、新塗装もいいけど、これもいいデザインだと思います。特に尾翼!
ウイングレット付きの比較的新しい機材で、B787の開発遅延の保証とも言われている機材。
ウイングレット付きのものがまたもや登場!
日が沈んできたのでそろそろカウンターへ行こうと中へ入ってしまったのでここまでです。
今月のAviation News〜2019年2月号〜
さて、今月も航空業界で様々な動きがありました。
まずはJALグループから、
コードシェアのニュースが多めです。コードシェアまとめてどうぞ。
インドVISTARAとのコードシェアを28日に開始
コードシェアにとても力を入れているJALグループ。次はどこの会社と提携していくのでしょう?
空港の手荷物・貨物搭降載業務にパワードウェアを導入
燃油サーチャージの大幅値下げ
手荷物重いのでこのパワードウェア活躍が期待されますね!燃油サーチャージの値下げはとても嬉しいです。
そして新規路線として1日、羽田-マニラ線が就航!深夜発なので地方からの乗り継ぎにも考慮している。
続いてANAホールディングス
国内初、空港でトーイングトラクターの自動走行テストを実施(12日)
国際線旅客「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」の改定を申請(18日)
3月1日より、国際線の新機内サービスが始まります(19日)
3月1日より、国内線の無料「ANA Wi-Fi Service」が更に進化!(28日)
ANAはどちらかというと今月はサービス強化のニュースが目立ちます。国際線のアメニティとかは先日発表されたファーストクラスのフライングホヌに合わせる形となりました。国内線でも映像の強化に取り組んでいく模様。
こちらも新規路線として、17日 羽田-ウィーン線に就航開始!初便はR2-D2 ANA JETでの運行でした。
その他の航空各社
パキスタン航空 成田運休(1日)
エルアル・イスラエル航空 成田-テルアビブ間のチャーター便を9月に運行すると発表(7日)
カンタス航空 A380の受注残8機の納入をキャンセル(8日)
大韓航空 50周年特別塗装機就航(19日)
アメリカン航空 羽田新規発着枠でダラス、ロサンゼルス、ラスベガスの3路線を申請(21日)
ユナイテッド航空 羽田新規発着枠でニューアーク、シカゴ、ワシントン、ロサンゼルス、ヒューストン、グアムの6路線を各1往復で申請(21日)
デルタ航空 羽田新規発着枠でシアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルルの5路線を申請、ホノルルのみ2往復、その他は各1往復で(21日)
アトラスエアーの貨物機B767-300ERが墜落(24日)
バンブー(ベトナム新規航空会社) B787-9を10機発注(27日)
ベトジェット B737MAXを100機発注(27日)
バヌアツ航空 A220を4機発注(28日)
メーカー
超音速ビジネスジェットに出資(6日)
A380の生産を2021年で終了(14日)
空港
羽田、国際線ターミナルを第3ターミナルに20年に名称変更
【模型】タイ国際航空 A340-500
先日の撮影のときにふらっと第1ターミナルのブルースカイに寄ったら前から欲しかったA340 の模型が売っていましたので即購入。
タイ国際航空のA340-500です。1/200スケールでhogan社製の模型。
地上姿勢も再現できるギア付きでレジ番はHS-TLD
台座に乗せると離陸姿勢もできる。台座はhoganなのでプラスチック製。
エンジンの部分やドア部分、主翼の上など細かい部分まで再現されています。
価格は7,884円でした。
A340はANAも5機の購入計画がありましたがB777の搭乗により4発機の需要が低下し、迷走したA340の派生型の-500と-600。-600の模型はLufthansaが欲しいのですが、ギア付きものが見つからない…。僕は基本的にボーイング機が好きなのですが、エアバス機の中では一番A340 が好きですね!4発で胴体長が長いのがカッコいい!A340もその内ネタにでもするのでお楽しみに!
【撮影記】2月18日 〜R2-D2 ANA JETを追いかけて〜 @HND
R2-D2 ANA JETがウィーン初便の運行を担当する前に成田→羽田の運用にチェンジ。数ヶ月ぶりに羽田へやってきました!晴れる日に撮影しなくてはと思い急遽羽田空港へ!
ウィーンからやってくるR2-D2 ANA JETを撮ろうと第2ターミナルの展望デッキへ。まずはSTAR ALLIANCE塗装のB737-800(JA51AN)。
あら、あなたはなかなか羽田にはいないANAのB737-700(JA02AN)元金鯱ジェット。いつまで ANAに残れるか…
ここで、やらかしてしまった!ウィーンからの便はA滑走路に…。残念ながら着陸は撮れませんでした。さあ、気を取り直して、第1ターミナルへ移動。
検査のためにやってきた?Vanilla AirのA320(JA05VA)。いつも羽田で撮影してるので撮るのはお初。
最近、朝撮影なのでよく撮っているBRITISH AIRWAYS B777-300ER(G-STBD)
駐機場から運ばれていたJAL セレブレーションエクスプレスB767-300(JA612J)
ハミングバードディパーチャーで飛んでいったJL213便 E190(JA250J)
続いてハミングバードディパーチャーで飛んで行ったNH531便 B787-8(JA819A)
さて、ウィーンからの乗客を降ろし、休憩に入ったR2-D2 ANA JET。機内の清掃作業中。
機内販売限定で模型が発売されているSTAR FLYERのA320(JA26MC)。
大失敗したR2-D2 ANA JETだが、こちらはなかなかいい感じに撮れたC-3PO ANA JET B777-200ER(JA743A)
JAL one world塗装のB777-200(JA771J)one world塗装の模型として販売されている機体。
僕がB787が一番カッコいいと思う理由の一つ、離着陸時のこの主翼のカーブ!B787-8(JA817A)
Garuda Indonesia B777-300ER(PK-GIA)
ANA A321-200ceo(JA113A)
国際線仕様のB787-8(JA808A)
ANA STAR WARS JETが来るので第2ターミナルへと移動。AIR DO B767-300ER(JA01HD)エアドゥ発注機材
ANA A321-200ceo(JA113A)
さあ、やって参りました。 B767-300ER(JA604A)ANA STAR WARS JET!この前台湾へ行ってきたのに塗装は何故か塗り直されず、相当目立っている塗装ハゲ…
BB-8側もだいぶきている気がする…R2-D2の方が酷いが…
ANA STAR WARS JETを撮って再び第1ターミナルでR2-D2 ANA JETを観察していると、おやおやトラックが来ているでは!
あら、ついに動いた!
正面もまたカッコいい!
国際線ターミナルにバスで移動しよく観察。
反射して映るR2-D2 ANA JETもカッコいい!国際線のここガラス張りも近代的でかっこいいんですよね…
貨物なども積み終わりそろそろ出発しそうなので第2ターミナルへ
SKYMARK B737-800(JA737Y)
滑走路に入ってからなかなか加速しないで最終的に飛ばずに滑走路から離れるJAL B767-300ER(JA610J)どうしたのでしょうか?
南風運用に変わりました。B777-200ER(JA717A)
松山から羽田に戻ってきたC-3PO ANA JET B777-200ER(JA743A)
ミュンヘンに行くANAよりも先にきたルフトハンザのミュンヘン行き Lufthansa A350-900(D-AIXA)心配になって国際線ターミナルのホームページで出発便検索すると1時間ほど遅れて出発予定と。順調のように見えたのですが…
やっときたR2-D2 ANA JET B787-9(JA873A)
飛んでる姿カッコいい!
すぐ後にはC-3PO ANA JET B777-200ER(JA743A)
今年はSTAR WARSの映画が12月に公開されるので、今から楽しみですが、ANAさん、ダースベイダーのSTAR WARS JET作って欲しいです!お願いします!20年まで続くANA STAR WARS PROJECTあと2年ないですが、今年もまた楽しませてくれることでしょう!今回はBB-8 ANA JET撮れませんでしたのでまた羽田で撮影したいですね!
【DREAM STORY】ジャンボ初飛行50周年おめでとう!
まずはじめに、このDREAM STORYでは航空機の紹介、さらに航空会社などの歴史などを紹介するシリーズです。シリーズの更新は不定期です。
今日、2月9日はB747が初飛行してから50年という節目を迎えました!空の女王ジャンボジェットは50年経った今でも世界の空を飛び回っています。僕も始めて乗った飛行機は東京-ホノルル線で運用されていたJALの747でした。今日はこのB747の歴史を見ていきたいと思います!
747ヒストリー Episode1 〜開発〜
1960年代は国際線の主力旅客機といえば、B707やJALが導入していたダグラス製のDC-8といったナローボディ機が主流であったがどんどん増加する航空需要に対応ができなくなることは目に見えていたのだ。従来の旅客機の輸送力の2倍程の定員の旅客機を求め、パン・アメリカン航空がボーイングに求めた。この時期、ボーイングはアメリカ空軍の時期戦略輸送機の競争にローキード社に敗れた。この設計を元に作られた旅客機が今のボーイング747となったのである。この時の納期までの期限は28ヶ月と通常の2/3というスピードでの開発であったがそれを成し遂げたのである。パンナムが20機を確定発注したのを皮切りにノースウェスト航空、トランスワールド航空、日本航空、英国海外航空など国際線を運航している各国26の航空会社から発注を受け予想よりも多く受注した。747は貨物機に将来的には、改造できるように構造上通常の旅客機よりも高い位置にコックピットがあるのも、世界中の航空ファンだけではなく、多くの人々が驚いたことであろう。パイロットはこの高いコックピットに習熟する必要があり、トラックを改造して実際のコックピットと同じ高さからタキシング訓練を行った。
747ヒストリー Episode2 〜飛躍〜
1970年1月にパンナムがニューヨーク-ロンドン線に就航し初期に発注した航空会社に続々と納入され運行開始されていった。だが、この頃の国際線運賃はエコノミークラスでも庶民に届く価格ではなかった。もちろん座席が埋まるはずもなく空席だらけで赤字であり、その大きな機体を多くの航空会社は持て余すこととなっていた。そして、今までの航空運賃の常識を覆すような形をとるようになったのである。それは…「運賃を下げて座席を売ること」であった。この作戦は大成功!パンナムを筆頭に運賃を下げていき、庶民でも国内外の旅行に航空機での移動という選択肢が増えたのであった。まさに航空史を大きく変える結果となったのであった。
747ヒストリー Episode3 〜派生〜
ボーイングの予想を大きく上回る受注を獲得し、747が長距離大型機市場を独占することなり、この独占体制は2007年のA380が登場するまで続くのであった。そして、各国の航空事情や貨物輸送などの需要などとともに様々な派生型が誕生した。
-100 747の基本型とされている
-100SR この時期から異端であった日本の航空業界。高需要なのに発着枠が足りず大型化以外の選択肢がなく、短距離型の747としてボーイングが開発。離着陸に関わる部分の構造を強化。導入航空会社はJALとANAのみ。
-200 機体中央に燃料タンクを増設し航続距離を延長し、増設した燃料タンクにより重量が増加するため、ランディングギアを強化
-200M -200の貨客混載型
-200F -200の全貨物輸送型
-200C -200のコンパーチブル型
SP 胴体を短くし、航続距離を大きく伸ばした。
-300 アッパーデッキのみを延長し収容力を高めた。アッパーデッキが終わる部分と主翼が始まる部分を合わせることで空気抵抗を小さくした。貨物型の-300Fはアッパーデッキ部はメインデッキよりも天井が低くなるために、アッパーデッキを延長する必要性が無いため製造されなかった。
-300M -300の貨客混載型
-300SR -300の短距離型
747ヒストリー Episode4 〜ハイテク化〜
-300が就航して1年後の1984年にはボーイングはさらなる航続距離の延長が必要ということが航空会社に調査をした結果、判明した。この-400通称、ハイテクジャンボは新たなるジャンボの歴史を形成していくこととなる。今までの航空機は3人乗務を基本としていた。機長、副操縦士、航空機関士のうち機械をコンピュータを駆使してハイテク化させ、機長と副操縦士の2人乗務に変更。さらにウイングレットを追加し抵抗を減らし、燃料の消費を抑えさせることになる。また、重量の増加に対応して、エンジンや構造を強化したりアッパーデッキを延長させた。ただ設計を大きく変更したため、開発は難航。結果として、初飛行となったのは1988年となった。この-400は姿こそB747ではあるものの今までのB747とは中身を始め、古くなったB747を新型旅客機として生まれ変わったと言っても過言では無い。ハイテクジャンボは今までのクラッシックジャンボの受注数の総数を上回るほどの受注を獲得したのである。このハイテクジャンボも多数の派生型を誕生させている。純貨物型の-400F、コンビ型の-400M、短距離国内線向けの-400D、航続距離延長型の-400ERの4種類。この中でも400Dは-100SR、-300SRと同じように特殊な日本の航空事情に合わせて作られた機体となっている。-400ERは地理的に超長距離となってしまう南半球のカンタス航空のみが導入している。この-400は747シリーズでの最大のヒット作となった。とりわけ、A380が2007年の就航開始となるのでそれまでの超大型機市場を独占し、増え続ける航空需要を支える立役者となっていったのであった。
747ヒストリー Episode5 〜衰退〜
2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロがジャンボジェットの運命を大きく変えた。この年の前にも双発機で長距離型のB777に押され気味ではあったのの受注は確保し続けていたのだが、この同時多発テロを境に航空会社の経営は大きく傾いたのである。いわゆる、世界的な航空不況が訪れた。航空各社は燃料消費の少ない双発機での長距離運用を求め、燃費の悪い4発機のジャンボへの受注は急速に落ち込んだ。さらに追い討ちをかけるようにライバルのエアバスは世界最大の旅客機総2階建のA380を2007年に市場に投入。40年近く最大の旅客機として君臨してきた747はついに最大旅客機の座を譲ることとなった。また、787の開発は遅れに遅れ、747を始めとする既存旅客機の派生型の開発は遅れていくのであった。787の開発終了後、その技術を活用して737にはMAXファミリー、747には-8、777には-8、-9、-10の開発を進めていくこととなった。747-8は旅客型の受注は先述の理由より、伸び悩み現在運用しているのは、ルフトハンザ航空、大韓航空、中国国際航空の3社のみ。ただし、世界最大のの旅客機として君臨しているA380も新規受注は難航。さらに貨物型の開発は凍結。とこちらも苦戦気味であることは確かである。貨物型では現在も受注を獲得しているが、ボーイングは今後新規の受注を獲得できなかったら生産ラインの閉鎖も検討しているそう。
↑数少ない-8の旅客型。ルフトハンザ航空
747ヒストリー Episode6 〜今後〜
日本の航空会社からは旅客型の747は2014年に ANAがラストフライトを実施し退役、世界最大の747オペレーターであったJALも2011年に退役させている。現在も発注した数ではJALが1位である。かつて日本の空港にはジャンボであふれていた。空港に行けばとりあえずジャンボがそこにはいた。子どもの時から見ていたジャンボ。ただ今は狙いに行って撮りに行くことになってしまった。羽田にやってくるジャンボはここ数年で激減。ルフトハンザ航空、タイ航空、そしてカンタス航空の3社。カンタスは20年までに退役させることを決定しており、タイ航空もいずれ退役させていくことでしょう。
↑カンタス航空 B747-400ER
暗い話題が続いてしまっている747、ジャンボジェット。747は確かに航空史を大きく変えた立役者であった。ただし、時間は止まらない。今は新しい機体でもいずれは古くなり旧型機と呼ばれる時がくる。747が歴史上の旅客機となるのも近いのかもしれない。747は今後も数を減らし続けいつかは乗ることすら難しくなっていくことでしょう。日本からは今年政府専用機も姿を消し、残るはNCAの貨物型のみ。ただ、半世紀の間、登場から様々な派生型を誕生させ、航空のニーズに合わせて開発し、シリーズとして続けてこれたのはボーイングの747への並々ならぬ愛であったに違いない。本当に50年おめでとう!